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2018-12

対位法の書籍の紹介等

前回の和声の書籍に続き、今回は対位法関連の書籍の紹介です。

■厳格対位法 第2版 パリ音楽院の方式による
山口博史(著)
https://www.amazon.co.jp/%E5%8E%B3%E6%A0%BC%E5%AF%BE%E4%BD%8D%E6%B3%95-%E7%AC%AC2%E7%89%88-%E3%83%91%E3%83%AA%E9%9F%B3%E6%A5%BD%E9%99%A2%E3%81%AE%E6%96%B9%E5%BC%8F%E3%81%AB%E3%82%88%E3%82%8B-%E5%B1%B1%E5%8F%A3%E5%8D%9A%E5%8F%B2/dp/4276105455/ref=sr_1_3?s=books&ie=UTF8&qid=1543316148&sr=1-3&keywords=%E5%AF%BE%E4%BD%8D%E6%B3%95

対位法の実習書の類の本ですね。割と最近出版された本(2012年)で、文章が
読みやすいし、分かりやすく整理されているので、今から対位法の実習を行うなら、
これが一番お勧めの本です。
自分は対位法を習っている時、3声の対位法はこちらを使って行いました。
今度それ以上を実施するとしても、この本をベースにすると思います。
全くの初心者では無くて、対位法の課題を実習したことがある、対位法がどんなものか
分かっている以上の方には、お勧めです。


■対位法
ノエル=ギャロン (著),マルセル・ビッチュ(著),矢代秋雄 (翻訳)
https://www.amazon.co.jp/%E5%AF%BE%E4%BD%8D%E6%B3%95-%E3%83%8E%E3%82%A8%E3%83%AB-%E3%82%AE%E3%83%A3%E3%83%AD%E3%83%B3/dp/4276105625/ref=sr_1_9?s=books&ie=UTF8&qid=1539306353&sr=1-9&keywords=%E5%AF%BE%E4%BD%8D%E6%B3%95

上の厳格対位法の本を作る際に参考にされたという様な本で、割と似た構成に
なっています。この本は何よりも、他の本より実施例が美しく、その為だけに買っても
いいかもしれないぐらいです。本の構成は、説明と実施例がはっきりと分かれていて、
初学者向きではないと思いますが、必要なことがまとめられているので、ある程度
分かっている人なら使いやすいタイプです。


■二声対位法
池内友次郎(著)
https://www.amazon.co.jp/%E4%BA%8C%E5%A3%B0%E5%AF%BE%E4%BD%8D%E6%B3%95-%E6%B1%A0%E5%86%85-%E5%8F%8B%E6%AC%A1%E9%83%8E/dp/4276105226/ref=sr_1_6?s=books&ie=UTF8&qid=1539306353&sr=1-6&keywords=%E5%AF%BE%E4%BD%8D%E6%B3%95

自分は対位法を習っている時、2声の対位法はこちらを使っていました。
この本は、1965年出版と古く、旧字体が使われている程は古くないですが、現在では
まずしないような言葉の独特な言い回しがされているので、何よりも日本語の読解に
苦労します。芸大和声でもこの本の著者が参加していて、芸大和声はとても
読みやすいのに、なんでなんでしょうね…ただ、書かれている事は非常に細かいし、
譜例も豊富なので、2声の対位法をしっかりやりたいという人にはお勧めです。

ちなみに、同じ著者による、この本の続編とも言える、3声-8声対位法の書籍も
存在するのですが、絶版です。需要がかなり少ない為、対位法、
というかクラシック関連の作曲系の書籍は絶版が多いです^^;


■学習追走曲
池内友次郎(著)
https://www.amazon.co.jp/%E5%AD%A6%E7%BF%92%E8%BF%BD%E8%B5%B0%E6%9B%B2-1977%E5%B9%B4-%E6%B1%A0%E5%86%85-%E5%8F%8B%E6%AC%A1%E9%83%8E/dp/B000J8VGBA/ref=sr_1_1?s=books&ie=UTF8&qid=1539310293&sr=1-1&keywords=%E5%AD%A6%E7%BF%92%E8%BF%BD%E8%B5%B0%E6%9B%B2

上に書いた2声対位法、3声-8声対位法と同じ著者による書籍ですが、こちらも絶版です。
この学習追走曲は、日本で学習フーガを作ろうと思ったときに、まず間違いない程
使われる本です。というか、日本で学習フーガ=この本使って研究しました、みたいな
構図にもなるかもしれません。和声と言えば、芸大和声が一番使われていますが、
フーガと言えば、この学習追走曲が使われるという感じでしょうか。

この書籍はやはり何よりも、上記2冊と同じ著者の本の為、日本語の読解に苦労します^^;
もともとの内容が難しいので、読みやすければ、もっと理解しやすいかも
しれないのですが…譜例から内容を理解しろという事でしょうか。もちろん、音大の
作曲科出身の人ならほぼ使ったことがあると思われるぐらいの本なので、内容自体は
とても充実しています。一応、芸大和声3巻終了後に、取り掛かれるような内容に
なっています。(というか芸大和声3巻の最後の辺りは、少しフーガっぽかったりする
様な内容になっている)

この書籍、現在入手は困難ですが、ヤフオク等にたまに出ています。
(以前見た時は落札金額50000円ぐらいでした^^;定価当時約3000円)
音大の図書館で貸出を行っている所もあるので、近くにあれば借りれるかもしれません。
自分は昔一時期、年会費を払えば、部外者の一般人でも入れる、音大の図書館に
通っていた事があって、この本も借りた事があります。また、その道の方に学習フーガを
作りたいと習いに行けば、入手法が存在しないので、仕方なく、コピーさせてくれる
かもしれません。学習フーガを学ぶ必要がある音大の作曲科の学生等は、
恐らく仕方なくコピーを使用していると思われます。

自分は途中まで人に見てもらいながら行っていましたが、
諸事情が重なって、途中で辞めてしまいました。いつか続きを再開したいですね。


■バッハ様式によるコラール技法: 課題集と60の範例付き
小鍛治邦隆(著),林達也(著),山口博史(著)
https://www.amazon.co.jp/%E3%83%90%E3%83%83%E3%83%8F%E6%A7%98%E5%BC%8F%E3%81%AB%E3%82%88%E3%82%8B%E3%82%B3%E3%83%A9%E3%83%BC%E3%83%AB%E6%8A%80%E6%B3%95-%E8%AA%B2%E9%A1%8C%E9%9B%86%E3%81%A860%E3%81%AE%E7%AF%84%E4%BE%8B%E4%BB%98%E3%81%8D-%E5%B0%8F%E9%8D%9B%E6%B2%BB-%E9%82%A6%E9%9A%86/dp/4276106060/ref=sr_1_1?ie=UTF8&qid=1540961571&sr=8-1&keywords=%E3%82%B3%E3%83%A9%E3%83%BC%E3%83%AB

前回紹介した新しい和声や、今回紹介した厳格対位法の著者の方も参加している本です。
純粋な厳格対位法を学んだだけでは、不十分すぎてバッハに近づく事は出来ませんが、
バッハのコラール集は対位法と和声学の橋渡し的な役割をする曲集としても、
重視されている様です。
この本はそのバッハのコラール集を研究する為に役立つ、珍しい本となっています。
自分は少しこの本で研究しようとしましたが、結局ほとんど行っていません^^;
この本を実施するには、どちらにしてもバッハのコラール集を研究する必要があります。
バッハのコラール集は楽譜もCDも出ていて、比較的簡単に入手できます。ただ自分は、

楽譜を買う→難しくて弾けない
CDを買う→371曲もあって、楽譜とCDで順番が一致していないので、
どれがどの曲か分からない、さらにCDは歌唱の為か、移調されていた
という感じで、実施を諦めました^^;
バッハのコラール集好きな方なら良さそうですが、それだったら和声課題の方が
好きな曲が多いので、いいやと自分はなってしまいました。


他にも書籍はたくさん持ってますが、ここら辺にしておきます。
まぁどうせこんな記事の需要も少なさそうですのでw

音楽理論書の書籍に興味があれば、古いものはともかく、最近のものなら
Amazonで以下の様に検索すればたくさん出てくると思います。
https://www.amazon.co.jp/s/ref=nb_sb_noss?__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&url=search-alias%3Dstripbooks&field-keywords=%E5%AF%BE%E4%BD%8D%E6%B3%95

最近出版された「モードからフーガまで 実践!しっかり学べる対位法」という本も
買うだけ買ったのですが、まだ読んでいません(笑)


まとめると、個人的なおすすめの書籍は以下の感じかなと思います。

・和声学…和声―理論と実習(本格的にやりたい方向き)
       作曲法サポートページ(それなりに深くやりたい方向き)
・対位法…厳格対位法 第2版 パリ音楽院の方式による(初心者以上向き)
・学習フーガ…学習追走曲(入手困難、玄人向け)

テーマ:クラシック - ジャンル:音楽

和声学の書籍の紹介等

自分は音楽理論関係の書籍を多数所持していますが、その一部をちょっと簡単に2回に
分けて紹介してみます。実際はもっと持っていますが、とりあえず和声学と対位法関連の
有名な書籍だけです。持っていてもちょっと読んだだけ、あるいは買っておきながら、
積んであるだけ(笑)という書籍もかなり多いのですが、実習したのか、していないのか
等もコメントしておきます。実は音楽理論書収集も趣味だったりしますw
簡単な紹介程度なので、詳しくはリンクしている、Amazonページのレビュー等や
他のサイトの情報の方が参考になるかもしれません。

今回は、和声学関連の書籍です。

■和声―理論と実習
池内友次郎(著),島岡譲(著)
https://www.amazon.co.jp/%E5%92%8C%E5%A3%B0%E2%80%95%E7%90%86%E8%AB%96%E3%81%A8%E5%AE%9F%E7%BF%92-3-%E6%B1%A0%E5%86%85-%E5%8F%8B%E6%AC%A1%E9%83%8E/dp/4276102073/ref=sr_1_4?s=books&ie=UTF8&qid=1539310371&sr=1-4&keywords=%E6%B1%A0%E5%86%85%E5%8F%8B%E6%AC%A1%E9%83%8E

和声の本と言ったら、まずお勧めなのがこの本です。通称、芸大和声、芸和等と呼ばれ、
日本で最も有名な和声学書で、全部で3巻+実施例集1巻の全4巻から成っています。
音大では、作曲科以外の学科でも、授業で使用したりすることも多い様で、音大関係者、
出身者等は多くの人が知っていると思われます。和声学のデファクトスタンダード、
代名詞にもなっている本です。バッハ、モーツァルト、ベートーヴェン辺りの時代の
古典的な和音の響き、扱い方が一通り学べます。和音記号に芸大和声独自のものを
使っており、海外では通じない等、たまにそれに対する批判も見かけますが、個人的には
とても合理的で、分かりやすいと思います。日本でならその和音記号でかなり通じるし、
困る事はないと思います。

問題は、習得に非常に時間がかかるという事でしょうか。取り組める時間、始めた時点
での音楽経験や理解度等、人によっても、かなり進捗速度は変わるでしょうが、
本気でやるなら、一般的に3年程度は覚悟しておいた方が良いと思われます。
趣味の人や、和声学にそこまで興味がない人は、他の本でもいいかもしれません。

芸大和声は独学でもある程度理解出来る様に、分かりやすい内容にはなっていますが、
本当に習得したいなら、誰かに見てもらう事をお勧めします。大事なのに書かれていない
事があったり、恐らく独学では気付けない事が多いので。ちなみに、自分は独学で
1回3巻の中盤入ったぐらいまでを行った後、再度1から全部の課題を見てもらいながら
やったので、全部で2回やるという、相当変わった人になっています(笑)

自分で良ければ、メールで課題の添削を行いますので、興味があれば連絡下さい(^^)/

ちなみに、自分は持っていませんが、以下の総合和声という、和声学の教科書として
よく使われる、芸大和声の次ぐらいに有名な本もあるようです。
https://www.amazon.co.jp/%E7%B7%8F%E5%90%88%E5%92%8C%E5%A3%B0%E2%80%95%E5%AE%9F%E6%8A%80%E3%83%BB%E5%88%86%E6%9E%90%E3%83%BB%E5%8E%9F%E7%90%86-%E5%B3%B6%E5%B2%A1-%E8%AD%B2/dp/4276102332


■新しい和声──理論と聴感覚の統合
林達也(著)
https://www.amazon.co.jp/%E6%96%B0%E3%81%97%E3%81%84%E5%92%8C%E5%A3%B0%E2%94%80%E2%94%80%E7%90%86%E8%AB%96%E3%81%A8%E8%81%B4%E6%84%9F%E8%A6%9A%E3%81%AE%E7%B5%B1%E5%90%88-%E6%9E%97%E9%81%94%E4%B9%9F/dp/4865591206/ref=sr_1_1?s=books&ie=UTF8&qid=1539319712&sr=1-1&keywords=%E6%96%B0%E3%81%97%E3%81%84%E5%92%8C%E5%A3%B0

2015年に出版された本で、この世界ではかなり新しい書籍です。東京藝術大学
(音楽学部)の、作曲科以外のピアノ科等では、それまで集団授業で上の芸大和声を
使用していたらしいのですが、その授業の本が2015年に、この新しい和声に変わる
という事で、一時期話題になりました。ちなみに、藝大の作曲科は入学時点で和声学を
ある程度極めるぐらいのレベルになっていないとそもそも入学出来ないので、
もちろん授業では和声学書等は使用しない様です。

この本の最大の特徴は、芸大和声で使用していた和音記号を廃止し、数字付低音を
採用しているという事でしょうか。ただ、数字付低音を学びたい人にはいいかも
しれませんが、芸大和声式の和音記号に慣れている自分からすると、やはり分かり難く
感じます。少し目を通したぐらいなのですが、実施例等も豊富で、どちらかというと
本気で和声を学びたい人向けの内容だとは思います。

ただ、それだったらページ数も多く、芸大和声の方が詳しいし、結局の所、中途半端に
なっている様な気がします。作曲科の受験生も、今まで通り芸大和声を使用している
様です。自分も少し読んで、結局お蔵入りしたままにですw
読んだら新しい発見があるのかも…?


■Henri Challan(アンリシャラン) 380の和声課題集
https://www.academia-music.com/products/list?name=Challan
こちらは、いわゆるフランス和声と呼ばれる和声学を、一から実習する為の書籍で、
全部で問題集10巻、実施例集10巻、9巻と10巻のみヒント集2巻で、全部で22巻から
なっています。書籍と言っても、理論書ではなく、実習書、問題集の類の本です。
恐らく独学を想定されていないと思われる本で、フランス語で書かれていますが、
実習にはあまり関係無いでしょう^^;芸大和声よりも課題が美しいと、その道の人には
有名です。芸大和声を終えられている方なら、重要になって来る7巻辺りから入る事も
多い様です。ただ、課題がかなり難しいので、芸大和声が終わっているぐらいの和声の
実力が無いと、自力で音楽的な実施をしつつ解いていくのは困難に思えます。
自分も以前先生に実施を見てもらいながら行いましたが、自力での実施は困難だったので、
通常、バスやソプラノ課題として解く所を、両外声課題として実施しました。このシャランの
380の課題の後にも、もっと高度なフランス和声課題はいくらでもあるので、更に極めたい
人はいくらでも出来る事はありますね。まぁその道の専門家以外触れる事も無いと
思われるので、簡単な紹介だけにしておきます。

ちなみに、ここでリンクを張った、アカデミアミュージックは、ネットで海外から楽譜等を輸入
出来るショップとしては恐らく最も有名なサイトです。まぁ自分は使った事はないのですが^^;


■作曲法サポートページ
一ノ瀬武志(著)
http://hp.vector.co.jp/authors/VA007711/
本の書籍ではないのですが、こちらも関連して紹介です。インターネットの日本語では、
恐らくクラシック系の理論として最も充実していると思われるサイトです。
音楽の読み物に和声学や対位法、作曲法等、色々と役立つことが書かれています。本を
買う程ではないけど、作曲や和声や対位法を勉強したい等の方々に、非常にお勧めです。
内容も多いので、本気でやるには、かなり時間もかかり、1年以上かかるかもしれません。
ただ、もしも本気で取り組めば、確実に実力がUPするでしょう。
全く作曲をしたことのない作曲初心者から、中級者までお勧めです。
和声は要点をまとめられており、オリジナルの和音記号を使われています。
課題としては全部で62課題あって美しいです。(芸大和声は全部で約300課題以上)

自分も作曲を始めた頃~芸大和声を使用する頃まで、とてもお世話になりました。
対位法もこのサイトで随分とお世話になったものです。自分が通い出した頃は、
まだ和声学も対位法のコンテンツも無かった、あるいは作成途中でした。
メロディーなんて鼻歌でも思いつかない、どうやって作ればいいのか、何も
分からなかった自分が、このサイトのやり方に従ったら、メロディーらしきものが
出来て、感動した覚えがあります。また、音楽理論に興味を持つきっかけにもなって、
自分にとってはとてもとても感謝しているサイトです。このサイトがなかったら
間違いなく、自分は作曲なんてしてなかったでしょうね。昔は掲示板等もあって、
盛り上がっていた時代もありました。もうXX年も前の話ですね^^;

そういえば、書いていて思い出しましたが、このサイトの作曲や和声の課題を実施した
ページを昔作っていました。相当昔に行った実施なので、今からしたら出来が酷いですが、
一応リンクを張っておきます。あまり参考にはならないかもしれません^^;
当時はそれなりに出来ていたつもりですが、やはり今聞くと粗、突っ込み所が目立ちますね。
聴いただけで、ここをこうすれば良いのにとか、いくらでも浮かびます。
http://null.pv.land.to/Html/PracticeMain.html

作曲法5.01の方は、普通の3部形式の主旋律+ピアノ伴奏の曲が3曲あるので、
まだ聞いた事が無い方はぜひ聞いてみて下さい^^/最後だけは気合いを入れたのか、
他よりかは割と出来は良い方だと思います。このサイトの内容に従って本気で
勉強すれば、独学でこれぐらいの曲は苦労せずに作れるようになるかもしれません。


このサイトの著者の一ノ瀬武志氏の曲が好きで、今でもたまに聴いたりします。
当時より公開されている曲が大幅削減されてしまったのが個人的に残念だったりします^^;

次回は対位法の書籍です。


テーマ:クラシック - ジャンル:音楽

対位法で言う所の良い旋律とは

対位法の課題で、上手い課題の実施、良い旋律というのはどういう事か、書いてみます。
あくまで対位法の課題だけの話で、実際の曲の話ではありません。

①順次進行が基本で、適度に跳躍進行が含まれる
②山型と谷型ありで、頂点がある
③定旋律に対して、反行を多用している
④似た音型は使用しない


①ですが、順次進行は対位法の最も基本ともいえる所で、何よりも重要になっています。
正確に調べた事はありませんので、感覚的な話ですが、曲の7割程度は順次進行でも
良いように思います。つまり、特に経過音や、刺繍音を中心に書くという事ですね。

ただ、あまりにも順次進行ばかりだと、単調でつまらない旋律になってしまうので、
適度に跳躍進行を使用します。分散和音は跳躍時に使用しますが、使い方と本によっては、
禁止されている事もあります。
例えば、Cのコードで、ド→ミ→ソと連続して上方向に進むこと自体がNG。ド→ソ→ミと
上がって下がる形ならOK等とする本もあります。ド→ソ→ファ→ミと、上がったら
順次進行で下がるのが対位法的には魅力のある書き方だと思います。まぁ前後関係、
曲の全体の旋律線のバランスに左右されるので、ここだけだとなんとも言えませんが…
順次進行を行えば、"線"が出来ます。これを"旋律線"と呼んだりするわけで、分散和音
ばかりだと線にならず、点になってしまうので、対位法の課題では、連続して
跳躍するのが3回までとか、本によって色々と制限があったりします。


②ですが、①とも関係していますが、順次進行をすれば、山型と谷型のどちらかに
なる訳ですが、同じ音付近を行ったり来たりとうろつくのは退屈になってしまう為に、
対位法ではNGになっています。それで、頂点、最高音及び最低音、クライマックスを
作った方が面白い旋律になると考えられています。
本によっては、頂点は曲中、それぞれ一度だけ使われるのが良い、跳躍して頂点に
入るのが良い等と言っている本もあります。また、順次進行が良いと言っても、
上行ばかり、下行ばかりの曲だと、やはり退屈になってしまうので、
山あり谷ありのバランスの良い旋律が良いと思われます。


③ですが、対位法では声部の独立性を重んじるので、独立した声部になる方法が
使われます。3度や6度というのは、正にそれで、溶け合わずに良い響きを生み出します。
連続8度等が禁止されているのも、独立性が失われるからですね。

独立した声部になる為に、分かりやすいのは、リズム的に発音のタイミングがずれる事
だと思いますが、それを使った分かりやすい例が、移勢対位法で、まさに繋留音は
発音をずらして、不協和音の緊張感がある状態→解決する事によって、独立性を高める、
対位法で最高の方法だと思います。

発音タイミングをずらす事自体はそれほど難しくなく、華麗対位法等で行うのですが、
同じタイミングで発音する必要は必ず出てくる、というか同じタイミングで発音する事の
方が多いぐらいな為、独立性を高めるには、反行で動くという事が大事になってきます。
片方が上へ行けばもう片方は下へ、片方が下へ行けば、もう片方は上へという感じです。
平行して動くのも、駄目ではなく、曲中使う必要は出てくるものですが、独立性という
点では次第点なので、本によって平行で動いて良いのは連続して3回まで等と、
決まっていたりします。斜行も良いです。というか、リズム的にずれるというのは、
片方の声部が斜行しているとも言えるので…


④ですが、これはあくまで訓練という事を重視した、対位法の課題としてなのですが、
似た音型、繰り返し等を感じさせるような旋律はNGになっています。似た音型等も
課題を解く際に使って良いのなら、ある意味楽で、課題は解きやすくなるのですが、
より厳しい条件を付けた、訓練の為に禁止されています。
自分は昔対位法を習っていた頃、これらをバシバシと指摘されました。

これは、より厳しい条件で書く、厳しい条件で魅力的な旋律を作ることが出来る
のならば、その制約、足かせを外したとき、より魅力的な旋律、曲を書く事が出来る
という様な精神に乗っ取ったものだと思います。
この精神は和声学でも同様なのですが、スポーツ選手が筋トレをする時に、
重い器具をあえて付けて、ハードなトレーニングするみたいなイメージですね。

実際の曲では、モチーフや部分動機と呼ばれる様な、似た音型、繰り返し等は普通に
使われるし、場合によっては望ましい事も多かったりします。ただそれをしたら、
多彩な旋律を作るという、対位法の訓練にならないので、色々と禁止されていたりします。


最後に、何より重要なのは、1曲の旋律線の全体のバランス感覚だと思います。
これはたくさん書いたり、実施例をたくさん研究したり、弾いたりして、
身に着けるしかないかなと思っています。

もちろん知識として知っていて、頭で分かっていても、作れないと意味がないので、
対位法の実習を行って、経験を積む事が重要になってきます。


最後に、以前作った2声のカノンから、1曲を例として以下に譜面を載せておきます。
8分音符が10個も連続して使われていたり、対位法の課題としては少々問題は
ありますが、"線"としての対位法と見れば割と良く出来た曲だと思います。

最高音は2回出てきますが、どちらも跳躍で入っていて、1つ目の方は
以後順次下行していきます。跳躍回数は6/30回、順次進行は24/30回で、
この曲だと8割が順次進行ですね。自分的にはこれでバランスが良い旋律に感じるので、
これぐらいでも大丈夫だと思います。良い旋律を書くと、赤線の様に、
旋律"線"が出来上がって、視覚的にもグラフ的に綺麗に見える線が出来るのでは
ないかと思います。
2声のカノンエチュードの2つ目の曲
P.S.
実は、以前公開した2声と3声のカノンエチュードで、何度のカノンと書いたのですが、
その度数の数え方が間違っていたことに気が付きました^^;もう今更なので、
修正はしませんが、音程関係が以下の様に逆になっている物がいくつかあります。
2度->7度
3度->6度
4度->5度
5度->4度
6度->3度
7度->2度
上で紹介したのも2度のカノンではなくて、7度のカノンですね。
ソで先行声部が始まって、ラで後続声部が始まるから2度だろうと数えていました。
上がソで、下がラなので、7度の関係ですね。純粋に音程を数えれば良かったのですが、
変な数え方をしていました^^;失礼しました。実際は14度の関係になっていますが、
交叉せずにバスを1オクターブ上げて7度にする事も事も可能です。
まぁ誰も気にも止めないと思われますがw、楽典レベルの誤りでした。

ついでに、連続7度はあまり使いたくないみたいな事を3声のカノンの所で書きましたが、
曲中思いっきり使ってましたwまぁ使用するのは場合によりけりでしょうかw


ちなみに、新曲、というかアレンジ曲?は早ければ来週前半にも公開予定です。
恐らく人を選ぶタイプの曲だと思いますが、一応対位法とか、クラシカルな要素も
入った曲です。約150小節ぐらいで、今年作った中では一番長いです。
そちらもよろしくお願いします。

テーマ:クラシック - ジャンル:音楽

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メロ重視(旧:SSNULL)

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アマチュア作曲家です。
メロディーとハーモニー重視の曲を作っています。良い曲を
作る為、日々鍛錬しています。

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