FC2ブログ

2019-07

新曲「組曲「2声の平行カノンによるエチュード」」公開




新曲公開しました。対位法の研究の一環として、2声部による調性カノンの作成を
ここ2, 3か月ぐらい少しずつ行っていて、曲は、その対位法の課題の成果物を
組曲としてまとめた曲になります。

まぁ組曲と言っても、本格的な作品というわけではなくて、ツイッターの方で先行公開していた
個々の曲を、ピアノ→ヴァイオリン+チェロに楽器を変えて、単純にまとめただけなのですが。
どちらかといえば、クラシック寄りの作曲に興味ある人とか、対位法(和声法)に興味ある人
向けの曲になるかもしれません。ただ興味ない人でも、一応調性を意識して作ったので、
音楽(特にクラシック方面)好きな人なら楽しめるかもしれません。
この曲名に付けたエチュードというのは、西洋音楽で楽器演奏の為の練習曲という意味で
使われる事が多いと思います。この組曲は鍵盤がある程度弾ける人だったら、初見に近い
ぐらいで簡単に弾けるかもしれないですが、自分の腕だとこれぐらいが丁度良かったりします^^;

カノンを知らない方の為に書いておくと、以下です。
>ちなみに、カノンというのは、
>先行声部を後の声部が同じ音型で追いかけっこしていく形の音楽みたいなもので、
>簡単に言えば、輪唱、かえるの合唱みたいなやつです。
>色々と種類があるのですが、興味あれば詳しくはwikipediaを参照ください。
>https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%83%8E%E3%83%B3_(%E9%9F%B3%E6%A5%BD)
>ツイッターより

今回の音源の動画も前回に引き続き、楽譜付きなので、再生画面の楽譜を合わせて見て
頂くと、平行カノンの特徴の、先行の旋律を後の旋律が同じ形で追いかけている様子が
分かると思います。曲の最後2小節だけ、終わった感じを出す為に帳尻を合わせて
変わる事が多いです。(この曲や対位法の課題では)
こういう曲は楽譜見ながら聴いた方が面白い気がします。

一般的に、学習フーガ等を除いて、対位法の修行は調性や機能(ドミナントがトニックに
進む等)を持たない中で、行われる事が多いのですが、この組曲は100%とは言えない
ものの、機能を意識して書いているので、2声部による和声法みたいな感じにも
なっていると思います。ただカノンという性質上、借用和音等、凝った和音はなかなか
使い辛いので、シンプルな響きになっています。
知識としては、カノンの作り方自体は何年も前に知っていて、自分の曲にもカノン的な
手法は一部使った事はあるのですが、(例えば、Angel & Soldierという曲の冒頭部分、
Bメロ部分の先頭4小節等(カノン風なだけでカノンではない))
カノンを対位法の課題として実習するのも、調性を意識した2声カノンを作るのも最近
初めて行いました。カノンを作りたい人は、対位法の専門書を買うか、
ネット上だと作曲法サポートページというサイトのこのページが参考になるかもしれません。

この組曲は8度のカノンから始まって、2度、3度、4度、5度、6度、7度のカノンが続き、
最後に8度のカノンで終わり、全部で8曲となっています。
厳密に言えば、2度、3度とか言っても、実際はオクターブ違いの9度だったり、
10度だったりします。

また、作品を作る時は特に守る必要はないのですが、これらのカノンは、一応対位法の
課題という名目上で作っているので、厳格対位法の規則にある程度沿って
書いています。例えば、1曲10小節程度、訓練の為基本的に2分音符か4分音符しか
使わない、訓練の為似た音型やリズムは避ける、下声部で和音の2転を感じさせる
動きは禁止、もちろん連続8度5度等はNG等。
なので、対位法に興味ある人は分析してみたり、弾いてみると面白いかもしれません(?)。
また、8部音符はやむを得ない場合1曲につき1回までなら使っていい、厳格対位法では
通常使用しないV7の和音の使用も可能、曲尾のみ上声が順次進行している場合、
平達8度も可能(本によってはOKのもあったかも)等、自分で独自ルールを決めている
部分もあります。

厳格対位法のカノンなら、作例は対位法の本にいくつも載っているのですが、
調性を意識した厳格対位法の様式に近いカノンとなると、本を探しても、ネットで探しても、
なかなか見つけられなかったので、誰かの参考になるかもしれないと思い、
楽譜付きで一般公開しました。
(というか自分はそういう曲を研究したかったのですが、見つからなかった)
ちなみに、作品としてはOKですが、対位法の課題としてはNGな、間接連続8度、
間接連続5度がどこかに出てきますが、もし見つけられたら凄いかなと思います。
特に見つけても景品は出ませんがw
曲データを作った後に見つけて、もう修正する気が起きなかったのでそのままです^^;
聴くだけだとよほど耳が良くない限りはまず分からないかと思います。

1曲辺りたった9~11小節ですが、約10小節とはいえ、8曲集まると約80小節と、
十分な長さになりますね。参考までに、1曲作るのに、2声部とは言え、30分~3時間
程度かかってます。対位法の技術が上達すれば、もっと早く作れるのでしょうけど、
やはりカノンの様な対位法的な手法は時間がかかってしまいますね。その分だけ
濃厚な作品が出来やすいと思うのですが。カノンの場合は、適当に思いついた
メロディー作れば出来るわけではなく、守るべき規則を守って、連続等の禁則を
出来るだけ避けつつ、後ろの和音進行を考えながら、前の旋律を後の旋律が
模倣するように(これをしないとそもそもカノンではない)、なおかつ旋律線を
対位法の観点から面白いものにしようと考慮しながら作る(←「ここが重要」)ので、
どうしても時間がかかってしまいます。
「ここが重要」と書いたところを考慮しなければ、作るだけならそれほど難しくはありません。
やってみると分かるのですが、よほどの達人は別にしても、こういう曲が一発で
書けるわけがないですね。時間をかけて練るに練って、あらゆる可能性の中から、
出来るだけ面白いと思われる旋律を選択して、曲が出来ていきます。
ポピュラー音楽の作曲家の中で、いつも思い付きやひらめきだけでメロディーを
作っている方にはなかなか出てこない発想なのかもしれませんね。
もちろん自分もそうする事はありますし、どちらが良いという話ではないのですが。
カノンはある意味パズルみたいなものなので、10数年後~何十年か先には
AIによって自動生成する事も不可能ではないかもしれません。
これは作曲(メロディーやコード進行作り)全般に言えることですが。
例えそうなっても、AIよりかは音楽的に面白い旋律線の曲を作りたいですね。

作品というより、どちらかというと課題、実施例的な性質が強い曲ですが、
少しでも楽しんで頂ければ幸いです。
また、長文をわざわざ読んで頂いて、ありがとうございました。
ちなみに、近日中、多分来週末ににこういう様式に近い形で、
カノン風な作品として1曲公開予定です。

(2018/10/13追記)
その後、続編とも言える"組曲「2声の平行カノンによるエチュード」"を公開しました。

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

http://ssnull.blog86.fc2.com/tb.php/82-9b43de9c
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

«  | ホーム |  »

サイトメニュー

Twitter


カテゴリ

楽曲公開 (25)
作曲関係 (12)
DTM関係 (4)
レッスン関係 (13)
サイト関係 (25)
その他 (8)
未分類 (0)

最新記事

プロフィール

メロ重視(旧:SSNULL)

Author:メロ重視(旧:SSNULL)
アマチュア作曲家です。
メロディーとハーモニー重視の曲を作っています。良い曲を
作る為、日々鍛錬しています。

最近作った曲の一部は以下で公開を行っています。
ニコニコ動画
YouTube

リンク集

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

月別アーカイブ